絞りの着物から受ける印象は「可愛いらしい、優しい、華やか」など若々しいイメージです。
そのため振袖にも多く用いられていて、華やかな着物姿で成人式を彩っていますね。
でも、年配の人には「もう着れない着物」になって、タンスに保管したまま放置している着物でもあります。
絞りの着物、邪魔だけど処分するには重すぎる・・そうなんです!絞りは他の着物に比べて重量が倍近くあります。
さらに高額だった絞りの着物を処分出来ない、捨てられない、こんなお悩みは一気に解決していきましょう。
Contents
絞りとは?
手間と時間をかけた古代から伝わる技法の染めの着物です。
布を糸で括ったり、器具で挟んだりして防染し、染料で染めていきますが、総絞りのきものは、一粒ずつ括っていく細かい作業のため、とても手間がかかります。
絞りのきものは高価であっても、正式な場には着られないといわれます。
紋付ではないので、留袖より格は下ですが、儀式などでなければ訪問着として着用出来ます。
絞りの種類
絞りの種類は豊富で、染め方や生産地の独自の手法が存在します。
ここからは、絞りの代表的なものをご紹介します。
京鹿の子絞
京都で製作された鹿の子絞りの総称です。
染め上がった模様が、子鹿の背の斑点に似ているため、この名が付きました。
・本鹿の子
青花刷りの星に合わせて、指先で布施をたたみ込み、絹糸で7回括ったものをいいます。4回括ったものを中疋田、2回括ったものを京極といいます。
・京極絞り
器具を使って木綿糸で括ります。生地の線条に一粒ずつ京極を絞ったものを一目(人目)絞りといいます。これは模様絞りに多く用いられています。また、一目絞りを総絞りにしたものを「総一目」といいます。
・疋田絞り
普通の鹿の子よりやや大型の四角形の絞りのことを指すといわれています。
上記が鹿の子絞りの代表的な手法ですが、この他にも「一目・帽子・傘巻き」など多彩な技法があります。
全体を絞りで埋めたものは、総絞り、または総鹿の子と呼ばれ、最高に贅沢な着物とされています。
有松・鳴海絞
愛知県名古屋市の有松、鳴海地区を中心に生産される絞り染の総称です。
江戸時代に数十種類の技法が開発され、尾張徳川家の保護下で発展していきました。
かつては、木綿の絞りが有名でしたが、最近では正絹の振り袖や訪問着、なども多く生産されています。
様々な技法を使って多様な表現や、大胆なデザインが特徴で、時代に合わせたニーズがあります。
辻が花
辻が花は簡素ではありますが品格に満ちた、墨絵と絞りのきものです。
模様を絞り染めした輪郭に墨絵を施したり、模様の隙間に墨で描いていきます。
枯れかけた花や葉の朽ち果てゆくさまを題材に描き、もののあわれを漂わせた美しさを表現した辻が花は、権力者たちの目にとまり色彩豊かな縫いや金銀箔が施されて豪華なものへと発展、さらに武将たちの陣羽織などにも愛用されていました。
その後、技術を伝承する者もいなくなり、幻の染色とまでいわれていましたが、試行錯誤が繰り返され、昭和の末期に再興されています。
絞りってそもそも売れるのか?
絞りは売れます!
ただし、最高の贅沢品とされた総絞りの着物は最近ではあまり人気がありません。
その理由として、「ボリュームが出る、派手な印象が普段着に向かない、可愛らしいイメージが年齢にそぐわない」などが挙げられます。
ですが、部分絞りなど上品な絞りの着物は、中古着物市場でも需要があります。
落ち着いて上品な部分絞りの着物があれば、相場価格以上が期待出来ます。
絞りが売れない場合って?
小紋が売れない理由を詳しく解説します。
1、時代が古い
先ほども記述していますが、総絞りや色柄が古い着物は売れません。
特に振袖の総絞りは、現在あまり需要がありませんので、売れないか低価格になりやすいものです。
また、色柄も重要でピンク系の絞り、派手な柄行や大柄の絞りは、可愛い印象から需要がありません。
2、状態が悪い
着物全般に言えることですが、汚れやシミ、シワ、カビなどが目立つ物、また正絹ではない素材(ウールや化繊)は売れない、または低価格になります。
外国産の絞りの着物も存在するようですが、粗悪な絞りなども売れません。
3、サイズも重要
着物は誂えた人のサイズであるため、裄や身幅が極端に小さいものや大きいものは買取を断られることがあります。
裄と言われる着物サイズが64㎝以下のものは、最近では小さすぎて着ることが出来ない人が多いようです。
また、袖丈も大切でひと昔前の50㎝を越える袖丈は、襦袢に合わない理由から、買取出来ない場合があるので注意して下さい。
口コミからわかる絞りの売買相場は
絞りは手間がかかり生産数が少ないので購入時は高額です。
少しでも安く手に入れたい人は中古市場で購入する場合が多く、絞りの需要はあります。
人間国宝や有名な作家の作品は数万円から買取ってもらえますが、無名の絞りでは状態にもよりますが数百円から数千円が相場です。
ずばり!絞りの平均買取価格は2000円前後です。
売却時に注意することとは?
絞りを売却する時に注意することを詳しく解説します。
1.状態の確認
絞りを買取してもらう時は、着物の状態を確認して下さい。
長期間の自宅保存でシミやカビ、シワなどが目立つ場合は簡単にお手入れをしておきましょう。
絞りは汚れが目立ちにくいようですが、汚れや食べ物シミをそのまま仕舞いこんでいるとカビやシミの原因になります。
食事中に付けた袖口や袂など汚れやすい部分のチェックも忘れないで下さい。
2、証紙を付ける
着物を購入した際には必ず証紙や証明書が付いてきます。
絞りも着物作家の作品が多く、落款が着物に入っているにも関わらず証紙が無い為に査定額が低くされるケースもあります。
久保田一竹など人間国宝作家の作品も絞りには多く存在していて、証紙があると額が驚くほど違います。
伝統工芸品もまた同様で、産地証明書を必ず保管しておきましょう。
3、サイズを確認
着物のサイズが分からない人も多いですが、着物は裄というサイズ表示をします。
裄とは袖口から背中中心までの長さです。
裄丈64㎝以下、身丈が160㎝以下、袖丈49㎝から+-3㎝、このようなサイズの着物は買取価格があまり期待できないと考えて下さい。
裄が67㎝以上の絞りは需要が高く、未使用品であれば相場以上が期待出来ます。
どういう種類が高く売れる?
1、作家物、有名産地
・京都の京鹿の子絞りのメーカー「藤娘きぬたや」
・愛知県の有松絞りのメーカー「竹田庄九郎」
・新潟県十日町の絞りのメーカーが数社「青柳」「滝泰」「関芳」「 翠山」
などが有名です。
2、上品で落ち着きのあるもの
総絞りに比べ、部分絞りは落ち着きがあって色柄も渋い着物が多いですね。
そのため、中古着物でも人気が高く、訪問着仕立ての渋いベージュ系は高く売れます。
3、サイズが大きい
裄65㎝以上であれば高い値段が付きます。
ただし、絞りはリメイク用として購入する人も多く、例えばつるし雛や小物類は絞りが好まれるため、サイズの小さい物は生地としての需要があります。
高価で売れるコツ
高値で売れるコツとは?
【証紙や証明書を付ける】
絞りの高価買取を目指すなら証紙や証明書があることが重要です。
あると無いとでは、驚くほど価格に影響が出るもので、購入時や祖母や母から譲り受けた時に捨ててしまわないように注意して着物と一緒に大切に保管して下さい。
購入額が高価な絞りは、証紙が必ず付いていますが、証紙が無ければその価値は下がってしまいますので、注意して下さい。
【シミやシワを付けたままにしない】
着物のシミやシワを取り除くことは慣れない人にはミスも多いのですが、出来るだけ取り除いておきたいですね。
アイロンを直接着物に押し付けない、大量の水で拭かない、など一般的な知識で出来ることでも着物の状態は大分違ってきます。
絞りの部分はシワが付くと、絞りそのものの価値を下げます。
畳み方にも注意を払い、シワが付かないように気を付けておきましょう。
【売ると決めたら早めに売る!】
着物の管理は大変です。
早めに手放すことも高く売る為には大事です。
長期保管でシミやシワを増やさないことを心掛けましょう。
また、大切な絞りが時代遅れになる前に売りに出す!これが肝心です。
【リサイクルショップや知識のない店では売らない】
リサイクルショップは販売を目的に買取を行っています。
そのため、その店の販売需要を一番に考えて買取価格を設定しているので、高価な着物も低い買取価格になりやすいです。
また、リサイクルショップではリメイク用として買い取る場合がありますが、生地扱いなのでまとめて数百円の買取価格です。
着物の知識が無いと、正しい査定が出来ないので高い買取価格には結びつきませんね。
以上が絞りを高く売るコツです。
売るとしたら、どういうところがいい?
高価な絞りを少しでも高く売りたい!
絞りを買取する方法はいくつかありますが、どこがいいでしょうか。
1、リサイクルショップや質屋
一般的なリサイクルショップでは、着物はなかなか買取価格がつかないのが現実です。
有名作家の作品でも、リサイクルショップでは高額で販売しづらい現実があって高い買取価格を提示してきません。
その店のユーザーに合わせた着物を優先することもあるので、高額商品を得意としているリサイクルショップを捜す必要もありますが、手間や時間が掛かりますね。
2、ネットオークションで出品する
インターネットオークションに出す方法です。
ネットオークションでも絞りの需要はありますが、高額な絞りの着物をネットで購入する人は少なくて、信頼できる評価が必要になります。
さらに、重量のある絞りの着物は送料も掛かり、販売価格に送料を上乗せするとなると安く販売は出来ませんね。
また、売れるまでの保管をしなくてはならないので、着物の状態はその間に悪くなっていきますから、リスクも高いですね。
3、着物買取業者に依頼する
着物買取専門店には着物に精通した専門の査定員がいるので、作家物や有名産地のもの、価値の高い絞りでも見極めることが出来ます。
特におすすめなのが、宅配買取よりも出張買取です!
宅配買取では価格に納得がいかない場合、返却送料が自己負担になることがあって査定は無料でもコストが掛かることがあります。
その点、出張買取ならキャンセル料も無料で、もちろん出張料・手数料なども掛かりません。
出張買取をおすすめしたい理由
【理由1、査定料、出張料、手数料が無料】
出張買取はネットから申込むだけと手軽で簡単、さらにすべての費用が無料で行えます。
上記でも触れましたが宅配買取の場合は、査定額に納得が出来ない時の返却送料が自己負担になる業者もあって、送料によるトラブルが口コミでも目立ちます。
【理由2、手間が掛からない】
出張買取では、自宅に査定員が訪問してくれるため、重い着物を運ぶ手間も必要ありません。
着物を梱包する手間と時間まで省けます。
さらに、一番のおススメポイントは手間が掛からないからまとめて売却が出来ることです。
【理由3、知識のある査定員が査定してくれる】
着物に知識がない人は、着物の価値が分からないので査定額が高いのか、安いのかも分からないですね。
その点、出張買取ではプロの査定員が対面で着物を査定してくれるので、分からないところは質問が出来ます。
リサイクルショップや宅配買取に不安がある人でも、知識が豊富な出張買取の査定員なら安心です。
【理由4、その場で現金化出来る】
自宅で査定が終了、買取が成立すればその場で現金を受け渡してくれます。
おススメ出張買取業者ベスト3
私がおススメする出張買取業者をランキングで詳しく解説します。
1位、 バイセル
おススメランキング1位のバイセルは、特に着物・帯・羽織・男性もの着物等では業界内でもトップシェア級の規模を誇り、高額買取に自信があります。
出張査定を初めて利用する人でも安心できるように、女性の査定員を指名できるサービスも人気の理由です。
知識の豊富な査定員を取り揃えているので、着物に詳しくない人でも信頼して任せられます。
作家物や、有名産地の絞りでもしっかりと見極めて、高額買取に繋げてくれます。
さらにバイセルでは、出張料などの費用は全て無料で、もし査定額に納得できなかった場合のキャンセル料も一切かかりません。
出張買取の地域は全国に対応しています。
2位、着物買取プレミアム
2位は着物買取プレミアムです。
着物の買い取り専門店だからこそ高額買い取りを実現出来るため、現在業績を伸ばし続けている信頼性の高い専門業者です。
大量の買取ならさらに高額になるというから、大量の着物の処分に困っている人にはぴったりです。
持ち込みする手間も無く、大量の着物を一気に処分出来るので、女性や高齢の人でも1人で着物が処分出来ます。
厚みと重量のある絞りの着物がタンスを占拠していませんか。
一気に重量のある絞りを手軽に片付けられるのは、出張買取だけです。
3位、着物買取専門の福ちゃん
ランキング3位は着物買取専門の福ちゃんです。
福ちゃんは、他店よりも1円でも高く買い取ってくれると評判の着物買取専門店です。
経験豊富な査定員が多く在籍しているので、質の高い黒紋付なら高額買取を期待してもいいでしょう。
更に福ちゃんでは、より高く買取ることが出来る理由として、専門店ならではの自社でクリーニング方法を挙げています。
自社でシミ抜きを行うことで、他社では引き取らないような状況の着物でも買取が可能となり、コストを抑えて、買取価格を高額に出来るというわけです。
他社では断られるような時代の古い絞りの振り袖も、福ちゃんなら買取が可能かも知れません。
また、着物買取ネットワークを活かし着物・和装小物を 流通させることができる強みが高価買取できることも1つのポイントです。
以上の買取業者は、口コミの評判も高くアフターフォローや、クーリングオフ制度もしっかりしています。
押し買いなどで不快な思いをすることもなく、初心者でも安心して着物の売却が出来ます。
まとめ
絞りの着物は、厚みと重量から保管も難しく、あまり良い状態で保管をされていない人が多いです。
そのまま放置しておけば、高価な着物の価値は下がる一方です。
早めに出張買取で、大切な絞りの着物を処分しましょう!
コメントを残す