紬は価値が無い⁉紬の買取相場を検証します!

紬は古くから日本人に愛されてきた織物の1つです。

日常的な作業着として、昔はくず繭を利用して作られていたこともあり、丈夫で何代にも継がれて着続けられるものでした。

また、結城紬のような有名産地の紬は、価値が高く「一生もの」と言われ高級品として市場に出回りました。

そのため、中古着物の中でも大量に流出している紬の現在の価値は、低いとされています。

祖母の代から大事に補修をして受け継がれた紬の着物を、自宅での長期保存のためカビや汚れ、湿気など着物を傷める状況に置いていませんか。

大切な着物を捨てれずに困っている人、紬は価値が無いからと諦めている人は是非参考にして下さい。

紬の買取相場を検証していきます。

紬とは?

紬は普通、糸の状態で染めてから反物に織る「先染め」の着物です。

白生地に模様を染めたものではなく、色糸で織られた織り柄が特徴ですが、中には紬糸を染めずに反物に織ってから模様を染めた「後染め」の紬もあります。

かつての紬の多くは養蚕農家が商品化できない繭糸を使って織った事から、長い間、普段着とされてきましたが、伝統技術が高く評価され、後染 めの紬や訪問着形態の先染め紬も生産されるようになって、紬は普段着から洒落着、さらに訪問着までと活用幅のある着物になりました。

紬の種類

紬は産地によっても異なるので、種類はたくさんあります。

そこで、高額買取の対象になるような有名産地の紬をいくつかご紹介します。

【置賜紬】

山形県米沢市、長井市、白鷹町を中心に生産される紬の総称をいいます。

米沢紬、長井紬、白鷹御召などもその中の1つとされています。

江戸中期に当時の藩主が養蚕や織物を奨励したことから発展を続け、今でも織物の一大産地となっています。

米沢紬は、植物染による素朴な風合いが特徴で、中でも紅花で染めた紅花紬は人気があります。

長井紬は絣模様が特徴で、琉球に影響を受けた井桁や鳥の模様が代表的とされています。

白鷹御召は、独特の板締め技法による小絣と鬼シボといわれる大きな凹凸が特徴です。

小さな十字や亀甲柄で構成される絣模様には、精緻な美しさがありさらりとした地風も魅力です。

現在では生産量が少ない為、希少品として価値が高い紬です。

【小千谷紬】

新潟県小千谷周辺で生産される紬の総称です。

小千谷縮の基本的な技術・技法を生かして模様は主に緯糸で表現されます。

多彩な絣模様と軽く温かみのある地風が特徴です。

【塩沢紬】

新潟県南魚沼市周辺で織られている絹織物を呼びます。

越後上布の伝統技術を絣糸作りに取り入れた、蚊絣、十字絣、亀甲絣など細かい絣模様が特色です。

生地に独特の風合いがあり、色は渋い色調の物が多く見られます。

夏用の夏塩沢も有名で、どちらも高額買取になりやすいものです。

【結城紬】

茨城県結城市、栃木県小山市一帯で織られている絹織物を呼びます。

経糸、緯糸ともに真綿から引き出す手つむぎ糸を用い、手括りなどで絣糸を作り、地機で織るという伝統的な技法で作られた結城紬は、国の重要文化財に指定されています。

高機で織られたものもありますが、本場結城紬と比べると安価なものになります。

結城紬の精巧な模様は、亀甲絣や蚊絣が代表的で、絣模様が小さいほど工程は複雑になります。

【信州紬】

長野県上田市、飯田市、松本市、岡谷市、駒ケ根市周辺で生産される絹織物の総称です。

信州は古くから養蚕が盛んで、農家で屑繭から糸を紡ぎ、自家用の衣類を織ってきたのが信州紬の起源です。

産地ごとに豊かな個性をもちます。

上田紬は縞や格子柄を基調としています。

松本市で織られている山繭紬は、「繊維のダイヤモンド」といわれる天蚕糸で織られています。

素朴な手織りの飯田紬、伝統を色濃く残す伊那紬などが信州紬の主な種類です。

身近に自生する植物を染料に用い、縞や格子柄を中心に素朴で温かな風合いが信州紬に共通する特徴です。

【牛首紬】

石川県白山山麓、旧白峰村付近で織り継がれてきた紬を呼びます。

釘を抜くほど丈夫なことから、「釘抜き紬」とも呼ばれていました。

牛首紬は玉繭を使い、直接糸を引き出す方法で糸を採ります。

玉繭とは二頭の蚕が一緒に作った繭のことで、糸が二本出て絡むので調整しながら糸を引くのは高い技術を要し、節のある太い糸ができます。

この糸を織ると、節の浮いた強くしっかりした独特の質感を持つ、光沢のある生地が出来上がります。

丈夫で軽く、すべりの良い生地質で先染めの他、染生地としても用いられます。

【大島紬】

鹿児島県奄美大島が発祥の絹織物です。

結城紬と並ぶ高級紬の代表で、光沢あるしなやかな地風が特徴です。

昔は真綿から紡いだ紬糸で織られていましたが、現在では生糸が用いられているため、紬とは異なるという見方もあります。

島に自生するテーチキ(車輪梅)を染料とし、泥で鉄媒染する糸染(泥染)で知られ、独特の黒褐色の地色をもつ泥染の泥大島が有名ですが、ほかにも藍染の糸で織った藍大島、藍染と泥染併用の泥藍大島、多彩な色大島や白大島があります。

【久米島紬】

沖縄県久米島で生産される紬です。

泥染による黒褐色や、沖縄特有の絣模様が有名です。

植物染料のみを使い、仕上げには木槌で布を叩き、光沢や風合いを出す砧打ちなど、今も古い技法を守っています。

2004年に国の重要無形文化財に指定されています。

【読谷山花織】

沖縄本島にある読谷村で織られる花織の紬織物です。

首里花織に比べ、色や柄、技法にも南方色が強く見られ、紺や色地に白、赤、黄、緑、紫、藍などで、絣を併用し花のような幾何学模様を浮き織りにします。

布の裏柄に糸が渡り、厚手なことも特徴です。

紬ってそもそも売れるのか?

一言で紬と言っても、たくさんの種類があることで現在では大量の紬の着物が出回っています。

中には韓国産の紬反物もあって、紬のブランドは中古着物の中では低い位置付けになってしまいました。

ですが、紬は売れます

着物通の人には、普段着や洒落着といえばやはり紬が一番と人気は高く、丈夫で柄や模様も多種多様とあって、紬の需要は高いです。

紬が売れない場合って?

紬が売れない場合とはどのような理由からでしょう。

1、色や柄が古い

紬は丈夫で、何十年も着用出来る特徴があるので、色や柄が地味な物が多いですね。

そのため、他の着物に比べて時代感が出にくい物ですが、それでも色や柄の印象が現代向きでは無いものは敬遠されます。

2、保管状態が悪い

一生モノと言われる紬は、自宅で長期間保存しているケースが多くて、保管状態が心配です。

着たままの着物を保管し続けるとカビやシミ、虫食い、裏地の汗シミなど様々なトラブルが起きてきます。

また、着物の価値を下げるシワにも注意が必要です。

3、サイズが小さい

着物のサイズは、裄といわれる袖口から背中中心線までの長さで表しますが、この裄が小さいものは売れない場合が多いです。

ひと昔前の裄の標準は、64㎝だったため中古着物に多いサイズです。

ところが、現在の裄の標準は65㎝以上と言われていますので、あまり小さいサイズは売れません。

普段着で着用されてきた紬は、機能性からも少し短めの裄が多く見られます

口コミからわかる紬の売買相場は

紬の相場を調べてみました。

まず、最低価格は100円単位から最高買取は数十万円までと幅があります。

一番安価になりやすいものが、大島紬風の物です。

韓国産から国内でも産地がはっきりわからないものなどが、低い買取価格になります。

紬の平均買取価格は、500円から3000円程度が相場と言えます。

売却時に注意することとは?

紬を売却する時に注意することを詳しく説明します。

1.状態の確認

まず売却の時には着物の状態を確認して下さい。

これは紬だけではなく、どの着物にも当てはまることですが、長期間の自宅保管でシミやカビ、シワなどが目立つ場合は簡単にお手入れをしておきましょう。

特に紬に多いのですが、裏地が汚れている物や衿筋の汚れです。

着用機会の多い紬は衿筋の汚れが深刻な物が多数見られます。

また、袖口や袂など汚れやすい部分のチェックも忘れないで下さい。

2、証紙を付ける

着物を購入した際には必ず証紙や証明書が付いてきます。

紬の産地証明と、証紙は他の着物よりも大切です。

日本全国ほぼ紬の生産があると言ってもいいほどなので、産地証明が無いと買取価格は数百円になってしまいます。

また、「本場○○紬」という証紙は、絶対に無くさないで下さい。

伝統工芸品もまた同様で、産地証明書を必ず保管しておきましょう。

3、サイズを確認

着物のサイズが分からない人も多いですが、着物は裄というサイズ表示をします。

裄とは袖口から背中中心までの長さです。

裄丈64㎝以下、身丈が160㎝以下、袖丈49㎝から+-3㎝、このようなサイズの着物は買取価格があまり期待できないと考えて下さい。

裄が67㎝以上の紬は中古着物でも需要があり、販売されやすい商品なので査定価格も3000円以上が期待出来ます。

どういう種類が高く売れる?

自宅に以下のような紬が眠っている人は早めに売却をおススメします。

1、本場結城紬・本場大島紬・夏塩沢紬・本場牛首紬など有名産地織物 証紙付き 裄65㎝以上

有名産地の証紙付き紬は高額買取が期待出来ます。

特に、本場結城紬と本場牛首紬は生産量が少ない希少な織物であるため、販売価格もかなり高価な物が多く着物好きならその価値を誰もが知るところです。

2、ぜんまい紬のような工芸品で、人気の高い物

工芸品の紬も人気が高く、草木染を用いたものや、ぜんまい紬など素朴な風合いと美しい色使い、手描きの柄行など高い評価を得ているものがあります。

どちらも高級品ではありますが、中古着物で手に入れたいと考えている人も多くいて、販売がしやすいことから高額買取が可能です。

3、色・柄が上品で落ち着いた風合いがあるもの

総柄の絣柄は国外では人気が高いようですが、国内ではあまり需要がありません。

地味な色の紬でも、現代向きの人気柄ではない紬は売れません。

ベージュ系、薄茶色、薄墨色などが人気が高く、大島紬よりも結城紬のような柔らかいものが好まれています。

4、サイズが大きい未着用品 仕付け糸が付いたもの

5、作家物、・人間国宝作品

高価で売れるコツ

紬が高値で売れるコツをご紹介します。

・証紙や証明書を付ける

紬の高価買取を目指すなら証紙や証明書があることが重要です。

この証紙があると無いとでは、驚くほど価格に影響が出るもので、購入時や祖母や母から譲り受けた時に捨ててしまわないように注意して着物と一緒に大切に保管して下さい。

特に紬には証紙や産地証明付きの物が多く、高く売りたいと考えるなら絶対忘れないことです!

・シミやシワを付けたままにしない

着物のシミやシワを取り除くことは慣れない人にはミスも多いのですが、出来るだけ取り除いておきたいですね。

アイロンを直接着物に押し付けない、大量の水で拭かない、など一般的な知識で出来ることでも着物の状態は大分違ってきます。

・売ると決めたら早めに売る!

着物の管理は大変です。

仕立てられてから10年以内の比較的新しい紬は高価買取になりやすく、経年が着物の価格を下げる理由でもあります。

祖母の代から受け継いだ大切な紬でも、早めに手放せば買取価格を下げないで済みますね。

大切な着物だからこそ早めに手放して、価値を下げないまま引き継ぎたいですね。

・リサイクルショップや知識のない店では売らない

リサイクルショップは販売を目的に買取を行っています。

そのため、その店の販売需要を一番に考えて買取価格を設定しているので、高価な着物も低い買取価格になりやすいです。

また、紬は大量に買取に出されている着物なので、在庫を抱えることが多くタイミングによっては相場が変動することがあります。

売るとしたら、どういうところがいい?

紬を含めて着物を売却するなら、方法はいくつかあります。

1、リサイクルショップや質屋

近所のリサイクルショップに直接持込んで買取をして貰います。

着物の買取をしてくれるリサイクルショップでも、着物に関する専門家がいないことがほとんどで、着物の見立ては難しく、洋服の古着と同じく数百円程度の値段しかつかないことが多いです。

2、ネットオークションで出品する

インターネットオークションに出す方法です。

ネットオークションの市場は確かに大きくて、需要も高いため高値で売れる可能性もあります。

しかし、設定した金額で売れる保証は無く、出品の手間や梱包・発送を考えるとなかなか大変な作業です。

売れるまでの保管をしなくてはならないので、着物の状態はその間に悪くなっていきますから、リスクも高いですね。

3、着物買取業者に依頼する

一般的には価格が手ごろな紬ですが、有名作家の作品などは高価なものもあり、着物の価値をしっかりと判断できる専門家に査定してもらうことが大切です。

着物買取専門店は着物のプロが査定してくれるので、売りたい付下げの価値を正確に判断してもらえます

特におすすめなのが、宅配買取よりも出張買取です!

宅配買取では価格に納得がいかない場合、返却送料が自己負担になることがあって査定は無料でもコストが掛かることがあります。

その点、出張買取ならキャンセル料も無料で、もちろん出張料・手数料なども掛かりません。

出張買取をおすすめしたい理由

【理由1、査定料、出張料、手数料が無料】

出張買取はネットから申込むだけと手軽で簡単、さらにすべての費用が無料で行えます。

上記でも触れましたが宅配買取の場合は、査定額に納得が出来ない時の返却送料が自己負担になる業者もあって、送料によるトラブルが口コミでも目立ちます。

【理由2、手間が掛からない】

出張買取では、自宅に査定員が訪問してくれるため、重い着物を運ぶ手間も必要ありません。

着物を梱包する手間と時間まで省けます。

さらに、一番のおススメポイントは手間が掛からないからまとめて売却が出来ることです。

とにかく紬が自宅にたくさん保管されている人は、手間の掛からない方法でまとめて売却しましょう。

【理由3、知識のある査定員が査定してくれる】

着物に知識がない人は、着物の価値が分からないので査定額が高いのか、安いのかも分からないですね。

その点、出張買取ではプロの査定員が対面で着物を査定してくれるので、分からないところは質問が出来ます。

リサイクルショップや宅配買取に不安がある人でも、知識が豊富な出張買取の査定員なら安心です。

【理由4、その場で現金化出来る】

自宅で査定が終了、買取が成立すればその場で現金を受け渡してくれます。

おススメ出張買取業者ベスト3

私がおススメする出張買取業者ベスト3はこちらです!

1位、 バイセル

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出張査定を初めて利用する人でも安心できるように、女性の査定員を指名できるサービスも人気の理由です。

知識の豊富な査定員を取り揃えているので、着物に詳しくない人でも信頼して任せられます。

紬という種類だけでも価値を決めるポイントがあり、どこの地域の伝統工芸品なのか(買取相場の高い地域の品か)・作家物なのか(無名か著名か)・価値を証明するもの(落款や証紙)は付属しているか・状態や丈の長さなど、様々なポイントを査定してくれます。

さらにバイセルでは、出張料などの費用は全て無料で、もし査定額に納得できなかった場合のキャンセル料も一切かかりません。

出張買取の地域は全国に対応しています。

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2位、着物買取プレミアム

2位は着物買取プレミアムです。

着物の買い取り専門店だからこそ高額買い取りを実現出来るため、現在業績を伸ばし続けている信頼性の高い専門業者です。

大量の買取ならさらに高額になるというから、大量の着物の処分に困っている人にはぴったりです。

持ち込みする手間も無く、大量の着物を一気に処分出来るので、女性や高齢の人でも1人で着物が処分出来ます。

他では買い取ってもらえない汚れが目立つ着物でもしっかり査定してもらえます。

紬が自宅のタンスにたくさん眠っているけれど、持ち運べないという人にもおススメします。

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3位、着物買取専門の福ちゃん

ランキング3位は着物買取専門の福ちゃんです。

福ちゃんは、他店よりも1円でも高く買い取ってくれると評判の着物買取専門店です。

経験豊富な査定員が多く在籍しているので、質の高い黒紋付なら高額買取を期待してもいいでしょう。

更に福ちゃんでは、より高く買取ることが出来る理由として、専門店ならではの自社でクリーニング方法を挙げています。

自社でシミ抜きを行うことで、他社では引き取らないような状況の着物でも買取が可能となり、コストを抑えて、買取価格を高額に出来るというわけです。

柄が古い物や、サイズが小さい紬でも福ちゃんなら買取って貰えます。

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以上の買取業者は、口コミの評判も高くアフターフォローや、クーリングオフ制度もしっかりしています。

押し買いなどで不快な思いをすることもなく、着物を売却出来ます。

まとめ

紬には価値が無いと諦める前に、知識のある出張買取で査定してもらいましょう。

高額買取に繫がりやすいことも紬の特色で、証紙や産地証明が付いていれば尚更期待が出来ます。

自宅で着物が現金化出来るので、副収入も手に入ります。